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ある日森の中

ただただ適当に

がっこうぐらしがしたかった

前クールはアニメを見る余裕なんて全く無かったのだけれど、今期からは日々の癒やしのためにアニメ視聴を再開した。その中に『がっこうぐらし』という作品がある。原作海法紀光、作画千葉サドルの『まんがタイムきららフォワード』に連載されている作品だ。原作者は『沙耶の唄』や『魔法少女まどか☆マギカ』などのシリーズ構成で知られるニトロプラスに所属しているそうである。

さて、この『がっこうぐらし』という作品、思わぬ話題を呼んでいる。言われていることを大体要約すると「女の子がただキャッキャする作品だと思ったらゾンビが出てきたんですけど・・・」みたいな感じである。確かに原作がニトロプラスである、とするとそういう展開も想定の範囲内であるし、そもそも漫画のほうの原作を読んでいたのだとすればそんなの知ってて当然である。だとするならばこうした意見はアニメから見始めた人から発せられたものだと想定できる。

以前日常系アニメについて少し書いたけれど、確かに情報が日常系の殿堂たる芳文社の『まんがタイムきららフォワード』(フォワードは日常系とも違うという話を聞きかじったこともあるがとりあえずそれに類するものとしておく)連載作品のアニメ化、というものしか無かったとしたら「そういう」期待をするのもあながち間違いではないといえるだろう。今回一連の話題の流れを見ていて私が興味深いと思ったのがアニメサイドの売り込み方である。

www.youtube.com

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みーくんかわいい。ええと話題はそれではなくてこの2本の動画は公式サイトが「アニメ放映前」に公開した動画である。なるほど番宣CMには「それらしい」表現はひとつも出てこないし、メインキャラクターの声優でユニットを組ませて主題歌を歌ってもらってMVを公開するという手法も最近のアニメではお決まりの展開になっているし歌詞から「それらしさ」をうかがい知ることはほとんどできない(と私は思った)。

こういう事前にそういった本質的な情報を流さないというスタイルは時々見られる。近年の典型例だとやはりまどマギあたりなんだろう。かくいう私もまどマギの情報に最初に触れた時は特に興味もなくスルーしてしまったことを後になって後悔したクチである。

しかしアニメが最初の作品であるまどマギと違い、『がっこうぐらし』にが原作が事前に存在する。昔やっていた芳文社アニメ放映時に流れていた『がっこうぐらし』が含まれるコミックのCMでは「学園生活サバイバル」が謳われていた記憶があるし、そもそも原作の連載が2012年から始まっているのだから「少なくともキャッキャウフフするだけじゃない」という情報くらいは教えてもらえたっていいのではないだろうか。ちょっと調べりゃ出てくる情報だから調べないこっちも悪いのかもしれないけれど。そうするとこういう売り込み方はやはり意図を持って為されたのだろう。実際今芳文社のサイトに行くと『がっこうぐらし アニメ大反響放送中』というバナーを見ることができる。諸々の反応を「大反響」と受け流せるくらいの余裕を持って諸々告知していたのだろう。

別にこういう売り方が悪いというわけではない。原作が先にあってそういう匂いをさせない売り込み方をしていた作品は過去にもある(エルフェンリートが筆頭に挙げられていたが私は広告を見ていないのでなんとも言えない)。面白いなあと思ったのは「日常系」で推していくとある程度の集客が見込めるし言うなれば「釣れる」と製作者サイドが判断を下していた(と想定できる)ことだ。それだけその市場がでかいものだと想定されているのだろうし、ネットでは「難民」と呼ばれるそういった日常系アニメ視聴を渡り歩く層というのが我々が想定している以上に存在していることを示しているのかもしれない。

ややもすれば批判の対象にもなりがちな「難民」であるけれど、彼らのアニメの視聴、消費の形態というのはなかなかに興味深いのでいろいろ話を聞いてみたい。かくいう私も「難民」かもしれないのだが。