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ある日森の中

ただただ適当に

素直に「ガルパンはいいぞ」と言いたくて

ガルパンおじさんは本当に怖い。いつの間にか周りでは「ガルパンはいいぞ」という声ばかりが聞こえてくるようになり、ある日突然「席を予約した」とLINEが飛んで来るのだ。

というわけで最近話題の『ガールズアンドパンツァー 劇場版(http://girls-und-panzer.jp/)』をこれまた話題の立川シネマシティで見てきた。私がガルパンおじさんと化すかどうかが焦点だったが、結果としては今回は不発に終わってしまった。その辺も含めてせっかくなので書いていきたい。ネタバレ上等なので未だ見ていない人はブラウザを閉じていただきたい。以下大ネタバレ注意。

 

 

 

 

 

 

 

まず最初に断っておきたいのだが映画としては非常によく出来ている、と感じたのは間違いない。映像の書き込みも綺麗だったしBGMも本当に良かった。各高校の登場時にモチーフの国が分かるような曲を仕込んでくる演出には胸を躍らされたし、シネマシティの名を有名にさせた極上爆音上映の名にふさわしい腹に響く低音はその魅力をより引き立たせていたと思う。エンターテイメントととして完成度は本当に高かったと思う。

で、なぜそれでも「ガルパンはいいぞ」と言えないのかといえばひとえに私がアニメ放映版を見ていないことに起因してしまっていると思う。まず作品を通した大きな目標である「戦車道で大成して自分たちの拠り所を守る」というのに関わる物語を完全にすっ飛ばしてしまっているのである。スクリーンの中の彼女たちは既に一度それを為してしまっているわけである。その中で再び廃校の危機となり彼女たちは「絶望」の淵に突き落とされるわけだが、これまで信じてきた道を把握できていない私はここではしごを外された彼女たちの絶望にうまくリンクできなかった。ここをきっかけとして2時間という短い時間の中で圧倒的スピードで進むストーリーに終始追いつけなくなってしまった。

そしてもう一つ大きいと思うのが彼女たちは既に全国大会優勝という「大成」をしてしまっていて、劇場版の中では基本的にその能力を「維持」したまま大一番であるクライマックスの大学選抜との戦いに臨んでいる、ということである。一度学園艦を出た大洗女子の面々は転校先確定まで待機となるがそこでは特に何かがあるわけではない。もちろん生徒会長は様々に立ち回っていた*1のだが、それ以外の面々ははしごを外された絶望でゆるい日常を過ごしている。そんな中大学選抜との戦いを迎えるわけだが、決まってからの彼女たちの奮戦ぶりがイマイチ伝わってこなかった。もちろん、みほが隊長として奮戦しているのは分かったのだけど、ストーリーラインとして大学選抜に負けることが「ありえない」中でそれを含めて言いくるめるだけの説得力がどうなんだろうと感じた。

そこを補うのがこれまで戦ってきた黒森峰をはじめとする各高校の集合、すなわち「絆」であったがこれも持ち出すには少々唐突ではないだろうか。特に知波単と継続は動機付けが薄いように思える。ただこの辺は他校間の駆け引きというか友情に裏打ちされていることも想定できるので*2一概には言えないが。

と、いっちょまえにいろいろ言っているが冒頭に書いた通りこの辺のわだかまりはアニメシリーズを見れば氷解しそうなので機会を見つけて見たい。なにせ映像とBGMが面白いとわかればそれだけでも見る価値は出てきてしまうのだから。カチューシャと島田愛里寿ちゃんがすごいかわいかった。

*1:会長もこれだけの切れ者ならもう少し上手く立ち回れたのでは、とも思ったが一度優勝していて油断していたとも理解できる。

*2:聖グロリアーナが主導してたし